あなたのストレッチは役に立っている?4種類のストレッチと具体的な方法

ストレッチとは?

アスリートも一般の方も多くの方が行っているストレッチですが、
あなたはどのような目的でおこなっていますか?

怪我の予防、疲れを取る、若返り効果、ウオーミングアップ、
柔軟性向上など様々なことに
効果があると言われています。
ここまでストレッチという言葉が認知されているにもかかわらず、
なんとなく筋肉を伸ばしたほうが良いのかな〜という方が多いのではないでしょうか。
それは意外にもアスリートにも言えることです。

ジムや公園などでみていると様々なストレッチがあります。
反動をつけて行っている人、ゆっくりと止まった状態でのばしている人、
時間が短い人、長い人、様々です。

いろいろな方がいらっしゃいますが、
文献などでは一つのストレッチの定義として
“通常可能な範囲を超えて組織に張力を加えることとあります。”

通常可能な範囲?組織に張力?なんか難しいですね。

先ず大事なことは、自分の伸ばしたいところが伸びているかどうか、
自分の体を感じながら呼吸を止めないように行うことが
非常に重要なことです。

ストレッチも色々あるその4種類とは

ストレッチの種類には大きく分けて4つあり、
アクティブ・パッシブ・静的・動的の4つです。
細かく分けると更に別れていくのですが、
大きく分けるとこの4つになります。

アクティブストレッチ(能動的)

主働筋の張力を利用して四肢の関節を最大可動域まで動かすことである。
と定義されています。
、、、またまた難しいですね。

要するに足を蹴り上げるような動きで関節を大きく動かすような動作です。

パッシブストレッチ(受動的)

重力、慣性を利用して関節を最大可動域まで動かすこととあります。
こちらは、ダンサーさん、お相撲さんが重力など使って開脚などをしているあれです。

静的ストレッチ

関節の可動域まで最大限に広げ、その姿勢を重力やパートナーの補助、
主働筋の張力を利用して一定時間保持すること。
こちらが皆様がよく考える一般的なストレッチだと思います。

動的ストレッチ

長い休みなど入れずに腕や足を素早く最大可動域間で動かすこと。
こちらはブラジル体操など競技選手が試合前によく動きながら行っているものです。

どうでしょうか?いくつわかりましたか?
皆様がストレッチと考えていないようなものもあったのではないでしょうか。
このようにストレッチと言っても様々なものがあります。

柔軟性向上について

多くの皆様が「身体が柔らかくなりたい。」というのをよく耳にします。
それは、ROM=関節可動域を広げることを意味します。
こちらを広げていくのに必要なことは、
数日、数ヶ月間の集中的なトレーニングと言われています。
要するに、継続的にある程度の期間行っていくことが重要になります。
そして、頑張り過ぎのストレッチは筋繊維の損傷を引き起こし、皆様が求めている
柔軟性をも低下し、逆効果になることもあります。

短期的にROMの向上をするための他の方法として、
温熱療法、冷却療法、バイブレーション、マッサージ、麻酔などの方法もあります。
手軽に自分で行っていく方法としてはストレッチが身近な物になります。

具体的な方法

皆様がよく行う腿裏のストレッチを例に上げてみましょう。
①タオルを用意します
②タオルを足の裏に引っ掛けます。其の時に膝を曲げると引っ掛けやすいです。
③反対の足は伸ばせたら伸ばしますが、最初は写真のように曲げておきましょう。
④少しずつタオルを自分の方に引き寄せて、伸びてきたなと感じたらそこでキープします。
膝が軽く曲がっていても結構です。
⑤膝を伸ばせる人は腿裏が伸びを感じるところまで伸ばしていきます。
無理をしないように行いましょう。
20−30秒キープしたらゆっくりと下ろしていきます。
繰り返し3セットを行います。
呼吸は常に止めないように行います。

ストレッチで力が出なくなる?意外な落とし穴(運動前の落とし穴)

最近の研究では、上記のROMの向上を狙ったようなストレッチでは筋力、
パワーが一時的に低下するとも(1時間程度)言われています。
ただし、動的ストレッチでのウオーミングアップやクールダウンは、準治療的に動きやすさを向上させることや、集中力の向上、慢性疼痛の緩和が期待できます。
運動前は筋温を高める、身体を暖める、競技やこれから行う動作、運動に合わせた動きをとりいれて意識を向けるほうが怪我の予防、準備などという意味では重要だと思います。

休養と回復方法でのストレッチの使い方

競技やトレーニング後の回復では栄養と休息が重要なのはいうまでもありませんが、
ただ食べて寝ていれば完璧というわけでなく、昨今では軽いトレーニングと
痛みなどがないストレッチなどを組み合わせたような“積極的休養”を
行ったほうが早期回復が見込めると言われています。
チーム競技などでは以前のように試合の次の日が完全休養ではなく、
軽いジョギングやストレッチなどを組み合わせて、試合後、次の日など間隔をあけずに
練習プログラムを設定することが多いです。
回復でのストレッチは痛みを生じない範囲で軽く行うことが重要です。
最近では、競技チームの回復方法としては冷水浸漬(氷風呂など)のほうが良く活用されているようですが、
筋の回復のみを考えれば早いかもしれませんが、体温低下による免疫の問題など
まだまだ未知数な部分もあります。

またストレッチに筋肉痛を予防する力はないという研究結果もありますが、
ストレッチと収縮を組み合わせてリンパ液の流れが促進されスポーツによる筋痛が
おさえられるとも考えられ、筋肉だけでなく他の器官や組織の相乗効果なども
考えなければ本当の効果などはみえてこないでしょう。

自分の体と相談する時間

いつも良く書くことですが、ストレッチに関しても自分の体と相談のもとに
行っていくことが重要です。
まだまだ人間の身体は未知数な部分が多いです。
研究結果も日々塗り替えられているのが現状です。
全ての情報を鵜呑みにせず、自分で行ってみて効果を感じてみる。
その自分を感じる時間をストレッチによってつくることが一番重要なことなのかもしれません。